ライトノベル 魔法薬売りのマレア レビュー

タイトル 魔法薬売りのマレア
著者 ヤマグチノボル
イラスト TASA
出版 角川スニーカー
発売日 2006年5月


執筆者:jade 評価:
『もっと叱って欲しい。ああ……。』
『投げて。マレアのこと、ゴミみたいにぶん投げて……。』

10ページも読まないうちにこんなセリフが立て続けに出てきます。
しかも物語のヒロインの口から。

ええ、今度のヒロインは頭がおかしいんです。
Mです。
てか、ドMです。

もう序章を読み始めてわずか1分で悟りましたよ。
ああ、やっぱりいつものヤマグチノボル作品だ───と。

物語は1〜3話に序章と終章を含んだ全5章構成。
竜が引く小屋“竜車”で旅をする探薬師のミソギと魔法薬師のマレアの兄妹が、立ち寄る先々で起こる怪事件を解決していくというお話なんですが、困ったことに妹のマレアは兄のミソギに恋心を抱くM娘。ことあるごとにミソギに迫っては虐げられ、そのことに快感を覚えてしまいます。

これだけ見ると相当アレな話に思えますが、純粋にストーリー部分だけ見ると非常に切なくて儚い物語です。
ただ、やはりこのマレアの変態ぶりがすべてを台無しにしているんですよね。
好意的に見れば、重くなりがちな雰囲気を和らげようとしていると解釈できないこともないんですが…
いや、さすがに無理があるか(苦笑

結局、物語の内容とマレアの変態ぶりのギャップがあまりにも大きすぎて、最後まで物語の世界に入りこめませんでした(´・ω・`)
最初から最後までシリアス路線で行ってくれてたら間違いなく号泣したと思うんですが、そんなバカなノリがあってこそのヤマグチノボル作品なので今更とやかく言うわけにはいきませんね。
いわゆる惚れた弱みってやつですかね(苦笑

マレアのM全開のノリには正直ちょっと引きましたが、物語の質とストーリーの魅せ方は紛れもなく一級品。
特に第三話の『千日カゲロウ』は良かったですね。
結末を早くから予想できていたにもかかわらず、思わず泣いてしまいましたよ(´Д⊂

ところでヤマグチノボル作品で一番心に響く所が毎回あとがきなのは私だけでしょうか?(笑




TOPへLight Novelへ